アランより

ARANより

君よ
僕が死んだら
アランの断崖より
僕の亡骸を投げておくれ

打ち寄せる波に砕けて微塵になって
僕は大海原に乗り出す

暁には虹の大輪をくぐり
昼下がり まどろう 波の揺り籠
黄昏て 黄金の大気に酔えば
夜 満点の星に呟く

やさしい雨を母とし
吹きすさぶ風を父とし
雲を友に
漂い 流れ流れて
昔 アトランティスを飲み込んだ海の只中で
僕の哀しみは 嵐となる

竜巻と共に天高く舞い昇り 
いくつもいくつも星を飛び越えて
宇宙の塵となった僕は
やがて星になる

アランの星に


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若い時に作った詩だ
大学で 甲斐真理子先生にシングの「海に乗りゆく人」という戯曲から
アイルランド、アラン島を知った。
恩師とともにアラン諸島を訪れた。
あの断崖に立った時、私はここが自分の死ぬところだと思った。

一緒に行った恩師も同じように思ったようだ。
彼の死後、俳句を見つけた。

  我が屍(かばね)は
  海鳴りのかなた
  天の極みに 
       (かやお)

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   草ら皆
   悔いなく 生けれ
   石夕映え
 
   (くさらみな くいなくいけれ いしゆうばえ)      (かやお)

アラン諸島は3つからなり、石灰石の四方を断崖に囲まれた台地状の島。
一部北側に入江があり、そこへ遭難してまっ黒になった腐乱死体が上がるそうだ。
その時セーターの模様や網目の数で、自分の息子か亭主か恋人かわかるという。

静岡市に「スビル・ロード」というアランセーターを売るお店がある。
スビルは日本語の背広の語源になっている。
お店で手に入れたセーターとハンチング
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